2011年06月27日更新

洞窟の天井が崩れ落ちて出現した万丈窟の入り口。中の温度は11―18度に保たれ、夏は涼しく冬は暖かいという

城山日出峰は、まさに海に浮かぶ「王冠」だ
九州からなら、福岡空港で飛行機に乗り込みわずか1時間。そこに“世界遺産の島”がある。お隣韓国の最南端に位置する済州島。火山が生んだ雄大で神秘的な地形が広がり、面積が沖縄本島の1・5倍ほどある島の約1割もが、自然遺産地区に指定されているのだという。溶岩によってつくられた巨大な洞窟、絶壁に囲まれて海にそびえ立つ火山…。冒険心をくすぐられ、機内で居眠りをする間もなく降り立ったその島で見たものは…。
「流れ出る溶岩の空気に触れる部分が固まり、内側だけが流出を続けてできたのが、この洞窟です」。ガイドの金兒美(キムアミ)さんが教えてくれた。島の世界遺産の代表的なスポットの一つ、拒文岳溶岩洞窟系(コムンオルムヨンアムトングルゲ)で唯一公開されている「万丈窟(マンジャングル)」。長さ7・4キロ、最大幅23メートル、高さは30メートルにも達する。
足元のライトを頼りに奥へ。現れたのが「流線」だ。壁面に幾重にも浮かぶ“横じま”。溶岩が流れた際に刻んでいったのだという。さらに進むと、溶岩がテーブル状に残った「溶岩棚」や、天井面が熱で溶かされ、いくつものしずくが張り付いているように見える「溶岩鍾乳」。
10万―30万年前に形成された万丈窟のうち、一般公開の区間は約1キロ。九州とその周辺で洞窟といえば、秋芳洞(山口県)や平尾台(北九州市)が有名だが、石灰岩が水で浸食された鍾乳洞とはひと味違う、猛々しさが身に迫る。
次に訪れたのは「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」。まるで海に浮かぶ王冠だ。島の東端にあり、陸続きながら絶壁に囲まれた標高182メートルの火山は荘厳。10万年前の海底火山噴火によって出現したのだそうだ。頂上まで階段が延びており、所要時間は約30分。「頂上から眺める日の出は絶景ですよ」と韓国観光公社の金一中(キムイルチュン)さん。
世界遺産の見どころはまだあるが、今回はここまで。遺産に登録されたのは2007年。それだけではない。02年には生物圏保存地域指定、10年には世界ジオパーク認証を受け、ユネスコが指定・登録する自然・科学分野での「3冠」を達成した。現在はその自然を生かした「オルレ」(済州島の方言で「大通りから民家につながる小道」の意味)というウオーキングルートの開発も進む。
手軽、気軽で驚きのアジアの旅。島名物の黒豚の味も忘れられない。
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●ちょっと より道=ギネス狙いの巨大迷路
新しいレジャースポットとして4月にオープンしたのが巨大迷路のテーマパーク「メイズランド」。現在は8万平方メートル超の敷地に三つのコースが完成している。同施設によると、将来的には33万平方メートルにまで拡大して「ギネスブック登録を目指す」という。ちなみに、最も速かった人で3コースを20分で突破。最も遅かった人はと尋ねると「おととい入って、まだ出てきていません(笑)」とのこと。あなたも挑戦してみては!
入場料は日本円に換算して大人約600円、こども約300円など(団体割引あり)。

