趣味と実益を兼ねた温泉地取材。長湯以来、三カ月ぶりに回ってきた。
この連載、どこを取り上げるかは記者の裁量。取材のスタイルも自由で、地元の観光協会にコーディネートしてもらうときもあれば、ふらりと行って面白い話を探すこともある。
今回日田を選んだのは、昨秋参加した観光関係の勉強会で、みくまホテルの諌山社長と知り合ったからだ。
福岡に近く、交通アクセスも恵まれている日田温泉の良い点、悪い点。いろいろなことを教えてもらった。日田を盛り上げたい、という思いも聞いた。一番印象に残っているのはなぜか「旅館同士が仲が良くて、ご飯が足りないときは、隣からもらってくるときもある」という言葉だけれども。その後も何度か、手紙や電話をもらい、いつのまにか行く気になっていた。
観光地は知られなければ人は来ず、テレビや雑誌に出るのは、なるほど大切だ。パブリシティー、広報戦略という言葉がしばしば使われる産業だし「うちの自治体は広告予算が少なくて、だからだめ」なんて愚痴も聞く。
たしかに私は、雑誌にひな祭りイベントや豆田の街並みがカラーで掲載されているのを見て、「いつかは日田に行こう」とは思っていた。けれど、諌山さんとの出会いがなければ、こういう形で訪問するのはもっと先になっていただろう。
自分にできることを考え、実行する。そういう人が多ければ、即効性はなくても着実に、町は元気になっていく。実際に日田温泉で何人かとお話しして、次はグループで来ようと思った。本当に、一歩一歩なのだ。
ところで、日田温泉は「子宝温泉」の異名を持つ。観光協会事務局長の佐藤さんに聞くと、「話しだしたら止まらない人だけど、時間は大丈夫?」と、ある男性を紹介してくれた。
そこからは、息をつく間もないほどの衝撃と笑撃。これは別の機会に、記事にしよう。案内してくれた佐藤さんでさえ、「一般紙では厳しいんじゃ…」と心配してたけど。必ず書きますよ。これだって、日田の偉大な財産だ!

日田の夏の暑さは有名だけど、だからこそ、水辺の気持ちよさや静かさが引き立つ。まあ、8月の日田は知らないですけど。

日田の中心部、豆田かいわい。この辺りに、「子宝」の秘密が隠されている