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介護福祉士、養成どうする 教員研修会でシンポ 福岡

[キーワード]介護

[更新日時]2008年11月30日

 介護福祉士を養成する九州の大学・短大や専門学校の教師が、より良い教育・実習のあり方を探るシンポジウム「求められる介護福祉士像への挑戦」が21日、福岡市であった。日本介護福祉士養成施設協会九州ブロック研修会の一環で、職能団体、教育者、実習生を受け入れる施設、卒業生らが討論、九州各県から参加した約100人が耳を傾けた。

 高齢者や障害者を介護する国家資格の介護福祉士をめぐっては、賃金の低さや厳しい労働実態などが影響して人手不足が深刻になっている。一方で養成校は定員割れとなり、閉鎖や募集停止に追い込まれる所も相次いでいる。

 福岡県介護福祉士会の因(いん)利恵会長は、介護福祉士の給与を国家公務員の福祉職俸給表などを参考に検討する福祉人材確保指針などを紹介。「学生が夢を抱く職場環境をつくるには、こうした希望を持てる動きについて教員が学び、学生に伝えることが大切」と訴えた。

 北九州保育福祉専門学校(福岡県苅田町)の戸早秀暢校長は、取り巻く環境は厳しいものの「景気低迷時には福祉に人材が流れる傾向がある」と期待を示し、同校で行ったアンケートから、学生が心のありようなど精神面の教育を求めていることなどを紹介した。

 実習生を受け入れる介護老人保健施設ささぐり泯江苑(みんこうえん)(福岡県篠栗町)の瓜生忍総師長は「自分の家族に優しくできないと、人に優しく接する介護の仕事はできない」と話し、スタッフには子どもの授業参観には必ず行ってもらっていることなど、職場のサポート体制を説明。併せて、展望を抱ける環境づくりのためには行政による経済的な支援が必要と訴えた。

 養成校を卒業し、特別養護老人ホーム飛鳥(福岡市城南区)で働く大曲隆幸さん、国立病院機構福岡病院(同市南区)で重症心身障害児(者)をみる柳瀬奈美さんは、学校で学んだ理想と職場の現実とのはざまで悩みつつも、介護の専門職としての自覚と誇りを持って働く喜びを語った。

 西日本新聞の田川大介編集委員は、先駆的な取り組みをしている九州の施設を紹介し「10年前に“縛らぬ医療・介護”をうたった抑制廃止福岡宣言をはじめ、九州には全国に誇ることのできる介護の歴史がある。限られた人員のなかで効率を追及せざるを得ない現状もあろうが、介護を受ける人の尊厳といった“見えないもの”にこそ目を注いでほしい」と訴えた。

【写真説明】介護福祉士のあり方について、さまざまな立場から討論したシンポジウム=21日午後、福岡市博多区の福岡商工会議所

=2008/11/30付 西日本新聞朝刊=

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