
●芳野病院院長 芳野元氏
逆流性食道炎は胃酸が食道へ逆流し、炎症を起こした状態です。
胃酸が逆流することはありますが、胃の蠕動(ぜんどう)運動や、食道と胃の境目で弁の役目を果たす筋肉「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」により、食道への逆流を防いでいます。加齢などによって、これらの活動が弱くなると、逆流の回数や時間が長くなるのです。
症状はみぞおちや胸の下辺りがしみるような感じだったり、胸焼け、痛みを感じる人もいます。検査は内視鏡が一般的です。食道の粘膜を観察し、炎症を調べます。
治療は胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害薬」や「H2ブロッカー」を処方し、1週間程度で症状は緩和します。炎症の完治までは8週間程度かかり、再発しやすいので、医師の指示に従って、薬の服用をやめないことが大切です。

高齢者に多くみられる病気でしたが、食事の欧米化などで、若い人にも予備軍が多いといわれています。脂っこい食事で胃酸の分泌が増えるからです。また、食後すぐ横になったり、ベルトや前かがみが続く姿勢、肥満などでおなかを圧迫すると、胃酸の逆流が起こりやすくなります。
寝るときは上体を高くすることで、逆流を防止しましょう。規則正しい生活習慣や食生活で、再発防止を心掛けましょう。
(よしの・はじめ=北九州市若松区)




