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西日本新聞 医療・健康

ドクターに聞く・Q&A

非結核性抗酸菌症って?/最近は中年女性に増加

[キーワード]呼吸器科

[更新日時]2008年04月06日

 1999年から非結核性抗酸菌症(非定型抗酸菌症)の治療をしています。最近では年に何回も血痰(けったん)を吐きます。止血剤を飲めば止まりますが、不安です。この病気について詳しく教えてください。 (福岡市西区、女性、70歳)

 ■福岡病院呼吸器科部長 野上 裕子氏

 酸に強い性質を持つ抗酸菌の中で、結核菌以外が起こす感染症を「非結核性抗酸菌症」と総称しています。主に肺を侵されるため、質問者のようにせきや痰(たん)のほか、微熱や体重減少などが典型的な症状です。

 この菌は土壌や水などに普通にいますが、結核菌と比べて毒性は弱く、人から人には感染しません。従来は、結核を以前に患った人が高齢になってかかる病気と考えられていました。

 しかし最近、健康な30-40代の女性でも発症する例が確認されており、患者数が急増しています。厚労省の統計でも、1971年には10万人当たりで0.89人だった発症者が、2003年では6.3人と7倍に増えています。この健康な中年女性の発症原因はまだ解明されていません。

 治療法は、菌の種類によって異なります。原因の15-20%を占める「カンサシー菌」の場合、結核用の薬が比較的効くので、3種類の薬を併用して1-2年で治すことも可能です。

 ところが、原因の70-80%に当たる「アヴィウム菌・イントラセルラーレ菌」の場合は、残念ながら薬があまり効きません。長ければ30年近くの療養もあり得ますが、病気の進行は遅いので、根気強く治療することが大切です。

 定期健診のエックス線検査で見つかる場合もあります。せきなどが長引くようならば、呼吸器科を受診することをお勧めします。
(のがみ・ひろこ=福岡市南区)

【写真説明1】野上 裕子氏 福岡病院呼吸器科部長 
【写真説明2】非結核性抗酸菌症患者の胸部エックス線写真(右)。初期(左)と比べ、3年半で肺の容積が減り、炎症部分が白く広がっている(福岡病院提供)

=2008/04/06付 西日本新聞朝刊=