
●吉良 潤一氏 九州大病院神経内科教授
肋間神経痛という診断名は、日常の診療では漠然と使われているケースもありますが、病名ではなく症状名です。
文字通り肋骨(ろっこつ)の間を、ビリビリと瞬間的な激痛が走る症状を指します。肋間神経は、脊髄(せきずい)から肋骨と肋骨の間の肋間筋沿いに延びていて、痛みの原因はさまざまです。

例えば、脊髄や脊椎(せきつい)の病変の二次的症状。変形性脊椎症や椎間板ヘルニア、脊椎の腫瘍(しゅよう)などで肋間神経が圧迫され、痛みが出るケースなどです。
ヘルペスウイルスによる帯状疱疹(たいじょうほうしん)の後遺症が原因の場合もあります。帯状疱疹は肋間神経沿いにできやすく、ぶつぶつが治まったあとに痛みが出ることがあります。糖尿病も原因の1つです。
肋間神経痛に似た症状が出る疾患に、狭心症や心筋梗塞(こうそく)、胃かいよう、胆のうの結石、肝臓や胸、腎臓などの異常があり、注意が必要です。
検査は、背骨のエックス線写真を撮って異常がなければ、磁気共鳴画像装置(MRI)で調べるのが一般的。原因疾患がはっきりしなければ、痛み止め、消炎鎮痛剤、鎮痛作用のある抗うつ剤などを組み合わせて対症療法をします。
痛みが長引けば治りにくくなることもあります。神経内科や整形外科を早めに受診された方がいいでしょう。 (きら・じゅんいち=福岡市東区)
【写真説明1】吉良 潤一氏 九州大病院神経内科教授
【写真説明2】肋間神経




