
●福岡記念病院感染制御部長 向野賢治氏
インフルエンザウイルスの感染経路としては、患者のせきやくしゃみを通して病原体が鼻や口、目の粘膜に直接付着する「飛(ひ)沫(まつ)感染」、飛散した病原体が乾燥し、微粒子となって空気中に漂ったものを吸い込む「飛沫核感染(空気感染)」、ウイルスが付いた皮膚同士の接触や手すりの表面などを通じた「接触感染」があります。
くしゃみ1回で200万個のウイルスが飛び散るといわれており、最も多いのが飛沫感染です。他人にうつしたり、人込みで感染したりしないためにマスクの着用は有効です。乾燥すると感染しやすくなる口や鼻の粘膜の湿度を高める効果もあります。
主に市販されているマスクは、ガーゼタイプ▽不織布3層構造で5ミクロン以上の粒子を捕捉できるサージカル(手術用)マスク▽0.3ミクロン以上の粒子を捕捉でき、結核や新型肺炎(SARS)対策に使うN95-の3種類があります。
せきやくしゃみは水分を含んで5ミクロン以上の大きさになるため、飛沫感染予防にはサージカルマスクが最適です。N95は閉ざされた空間で患者に接するため飛沫核感染のリスクが高い医療者向けで、日常生活には必要ありません。
マスクは1日1枚使い捨てにすることが大切です。外すときは、表面にはウイルスが付着している恐れがあるので触らないようにしましょう。 (こうの・けんじ=福岡市早良区)
=2009/02/08付 西日本新聞朝刊=




