<7>辛味競演 夏こそタンタンメン
暑くなると恋しくなるのが、冷たいものと辛いもの。辛いめんの代表格といえばタンタンメンだろう。福岡市中央区の天神周辺では、ここ数年専門店が相次いでオープンしている。
中央区薬院に二年前にオープンした「博多担々麺(めん)まるみや」では、しょうゆ味にみそ味、豚骨味と三種類のタンタンメンが楽しめる。
自慢の「博多担々麺」は豚骨味。普通のタンタンメンは鶏がらのスープを使うが、あえて豚骨のスープを使い、力強い味わいの個性的な味に仕上げた。具も一工夫。定番の肉みそに加え、いためたモヤシとニラも添えた創作タイプである。
「博多といえば豚骨ラーメンでしょう? 博多らしい『ご当地タンタンメン』を目指してます」と鍋藤智仁さん(27)。
六月オープンしたばかりの「福博軒」のタンタンメンは、なんと「汁なし」。丼の中にスープは入っていない。中太の縮れめんをゴマだれ、ラー油、具の肉みそをあえて食べる。実はこれが、正統派だとか。
「もともと中国の四川省で食べられていたタンタンメンは『汁なし』だったそうです。さおで担いで行商しても汁気がないからこぼれない。『担げるめん』だから『担々麺』という名がついたと聞いています」と七種和孝さん(30)。
「汁なし」でも深いうま味と辛み。中国産の花山椒(はなざんしょう)と黒ゴマ、白ゴマをいったオリジナルスパイスを添える。具に冷たいトマトを乗せた「汁なしトマト担々麺」が店のイチオシメニューだ。
それぞれに個性を競うタンタンメンの数々。今年の夏は、刺激的な各店の味を食べ比べ、暑気払いしてみてはいかがだろう?
(升谷知夫・株式会社バフ映像プロデューサー 年間五百杯のめんを食べ、その感想をブログで公開中。アドレス=http://heno.biz/blog/)
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▼博多担々麺まるみや 福岡市中央区薬院二丁目。092(716)9388。定休日曜。
▼福博軒 福岡市中央区今泉二丁目。092(406)0173。年中無休。



全国に知られる豚骨ラーメン、中世以来の歴史を誇る博多のうどんに比べ、いささか影が薄かったのが「そば」の存在。ところがここ数年、福岡市の都心周辺で相次いでそば専門店がオープン。活況前夜の雰囲気が漂っている。
同市中央区渡辺通の「手打ちそば 両国」では三種類の手打ちそばが楽しめる。中でも名物は、「黒打太切」。五ミリ角はあろうかといううどんのように太いそばは、かみ応えも十分。店主の河野茂さん(59)は「そばの実のうまさをストレートに味わってほしくて考えたメニューです」と語る。