西日本新聞

リアルと奇跡、絶妙なバランス 女優 新垣結衣さん(22)

2010年08月23日 12:28
─映画「ハナミズキ」は、新垣さん演じる紗枝と康平(生田斗真さん)の10年間を描いた純愛物語。モチーフは一青窈さんの楽曲です。

新垣 以前からよく聞いていた曲で、カラオケに行ったら必ず誰かが歌ってました。年齢、性別問わず共感される曲。今聞くと、映画のワンシーンを思い出します。

─1人の女性の変化をどう演じましたか?

新垣 紗枝ちゃんは環境ががらりと変わっていくので、そこに合わせた服装やメークを撮影前にしっかり打ち合わせました。差は付けやすかったと思います。内面の部分では目指すところが10年間変わらないので、あまり意識せず自然にできました。

─生田さんとは初共演でした。

新垣 何でも受け止めてくれる感じがあって、いろんな面で助けられました。四つ年上なんですけど、気を使わせるような空気も出さずにいてくれたので、撮影の合間にはくだらない話につっこみを入れたりとかして過ごしてました(笑)

─舞台は高校時代を過ごす北海道、紗枝が進学する東京、夢をかなえるニューヨーク、そしてカナダへと続きます。思い出深い景色はありますか?

新垣 北海道の雪景色ですね。ちょうど撮影日は大雪。照明と雪の質が合ったらしく、すごくキラキラしていて。沖縄出身で見慣れないのもあって感動しました。あと、劇中には映ってないんですが、北海道での撮影中にたまたま流星群がやってくる、ということでロケの終わりに観測しました。冬なのに天の川が見られた。忘れられません。

─英語で演技するシーンもありました。

新垣 撮影に入ってから、北海道で1カ月間、英会話教室に通いました。今まで全然触れる機会がなかったので、まず外国の方と対面することに慣れる、英語を口に出してみる、というところから初めて。ホテルに戻ってからはひたすら(セリフを吹き込んだ)CDを聞いて、練習しました。

─90年代の設定。遠距離恋愛中の2人は、十円玉を握って公衆電話に走り、手紙を送り合います。自身はあまり経験のないことでは?

新垣 結構早い段階で、携帯電話は持ってましたからね。確かに不便なところはあるんだけど、その分思いが強くなるというか、かなり必死にならないとつながれないから真っすぐになれるんだと思います。

─奇跡が積み重なっていくだけではなく、ささいなことですれ違ってしまう2人の距離がとても現実味を持って感じられました。

新垣 きれい過ぎない、うまくいかないこともたくさんある。リアルと奇跡の具合が絶妙だと思います。紗枝ちゃんのことで分からないことって、全然なかったんです。普通の女の子、リアルな女の子だからなんでしょうね。

    ×      ×

 新垣結衣(あらがき・ゆい)さんは1988年生まれ。沖縄県出身。2001年にモデルとしてデビュー。06年、ポッキーのCMで注目を集める。ドラマ「コード・ブルー」シリーズや映画「恋空」(07年)などに出演。映画「ハナミズキ」では向井理さん、薬師丸ひろ子さんらと共演した。


=2010/08/22付 西日本新聞朝刊=

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