―13日から九州先行公開されている映画「海の金魚」では、主人公の高校生たちをサポートするヨットレーサー役で出演しています。
吉瀬 これまで青春ムービーに携わることがほとんどありませんでした。長靴をはいて登場したこともなかったし。割と素の自分に近い感じで、楽しくやらせていただきました。
―ヨットの経験は?
吉瀬 ほぼゼロです。でも釣りが好きで、海にはよく出ています。ヨット上の撮影では、休憩中に「ちょっと流しください」とお願いして、こっそり釣りました。1匹掛かったんですが、最後の最後でバレ(逃げられ)ちゃって。
―船酔いに悩まされた出演者やスタッフも多かったとか。
吉瀬 かなり長時間、ヨットに乗ってましたからね。でも私は大丈夫でした。担当は運転手に当たるヘルムスマンで、さほど体力を必要としなかったし。一番の心配は、日焼け。美白のケア用品のCMに出ている関係で、「さすがに日焼けはまずいだろう」とみなさんに気遣っていただきました。
―主演の入来茉里さん、田中あさみさんはじめ共演者は10―20代の人が中心です。
吉瀬 年齢差があって距離感ができないか、ちょっぴり心配でしたが、すんなり入っていけました。役柄同様、入来さんと田中さんを後押しし見守る、温かいお姉さん的存在になれたみたい。2人と対戦するヨットレースのシーンでも、花を持たせてあげられたし。
―雑賀俊郎監督は北九州市出身、入来さんも鹿児島出身。福岡県朝倉市出身の吉瀬さんと合わせて、九州色の濃い映画になりました。
吉瀬 本当ですね。クランクインは福岡市だったし、錦江湾、桜島と鹿児島の魅力もいっぱい詰まっているし。この映画のゆったりとした時間の流れが九州っぽかったですね。
―主人公たちと同じ高校時代、朝倉でどんな未来を描いてましたか?
吉瀬 先のことは、なーんにも考えてませんでした(笑)。モデルになろうとか、女優になろうとか、なーんにも。映画に出ている自分の姿なんて想像すらしてませんでした。
―テレビも映画も出演作が増え、生活が激変したのでは。
吉瀬 すごいスピードで時間が過ぎるようになりました。朝倉にいたころは、止まってるんじゃないかってくらい、時間はゆっくり流れてました。何もすることがないから、早寝早起きが基本。健康的でしたね。
―やっぱり女優って、楽しいですか?
吉瀬 本格的に女優デビューしたのが32歳と遅かったんですが、「次のステージに飛び出してゆく姿に勇気をもらった」と言ってくれた人もいて。女優であることが、何らかのメッセージになっていることを知り、うれしかったです。
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吉瀬美智子(きちせ・みちこ)さんは1975年生まれ。モデルで活躍後、テレビドラマ「のだめカンタービレ」「ブラッディ・マンデイ」などに出演し、注目された。映画「海の金魚」は悩みを抱えた女子高校生たちが鹿児島・錦江湾のヨットレースにチャレンジするストーリー。
=2010/03/14付 西日本新聞朝刊=