─11日公開の「交渉人 THE MOVIE」は、主演したテレビドラマシリーズの映画化です。プレッシャーはありましたか?
米倉 監督やスタッフがドラマと同じメンバーで、それが緊張をほどいてくれたというか。「映画だから」ということで何か変わるということは全然なかったです。
─ドラマ撮影時から映画化を想像しました?
米倉 映画化というよりも、まずドラマを成功させられるかどうかっていう緊張感でいっぱいでした。最初のロケの時に、監督や(共演の)陣内孝則さんたちは「映画っぽさ」を口にしていましたけど。
─今作では、警視庁特殊捜査班の交渉人役の米倉さんが羽田発北九州行きの機内でハイジャック犯を相手に交渉を重ねていきます。格闘シーンの見事さも印象に残りました。
米倉 けるのが好きなの。パンチよりもける方が得意なんです。バレエをやっていたので足を上げることが苦ではないので。派手に見えるんですよ、足を上げると。
─ドラマシリーズから米倉さん演じる宇佐木玲子の衣装も話題でした。今作の衣装には自身のこだわりや意見が入っていますか?
米倉 とても入っていますね。今回は特に私服という設定だったので、決まるまで時間がかかりました。(ワイヤアクションなどで)いろんな装置をつけないといけなかったんですけど、きれいで、格好良くも見えるように、ってのがあってほしくって。私もお店回りをしました。
─過去の作品でもそこまでこだわった?
米倉 普通やらないですよ。今回初めてです。映画はテレビの画面の何十倍も大きいスクリーンで見るわけですから、ちょっと気になるところも拡大されるわけですよね。そうすると(両手で目を覆いながら)「いやー」ってなっちゃうと思うんで。
─撮影許可が降りにくいと言われる空港ロケは北九州空港でありました。北九州市出身の松本清張原作ドラマ「黒革の手帖」の主演といい、北九州との縁が続いていますね。
米倉 そうですね。プロデューサーも小倉出身ですし。今回、北九州空港がロケを受け入れてくださったのも、縁があったからかもしれないですね。
─「女優宣言」から10周年の節目に出合った作品ですが、自身にとってどんな位置付けですか。
米倉 位置付けとかは、本当はあまり言いたくないんです。それぞれの作品に愛情を持ってやっていますので。どれが10年の中で1番とかいうものではないし。もちろん「交渉人」は大事な作品ですし、宝物になるんじゃないかなぁ。
─10年やってみて、女優には何が必要だと思いますか?
米倉 好奇心。直感。ほかには…感謝の気持ち。そう、今年は感謝の年です。
米倉涼子(よねくら・りょうこ)さんは1975年、神奈川県生まれ。92年第6回全日本国民的美少女コンテストで審査員特別賞を受賞。翌年モデルとしてデビューし、99年に女優に転身。ドラマ「黒革の手帖」の悪女役が話題を集めた。同作品は舞台化され、同じ役を務めた。
=2010/02/07付 西日本新聞朝刊=