―年末年始だけでも出演映画3本が公開され、多忙ですね。息抜きの時間はありますか?
水川 時間は、作ればできるので。仕事が終わって、友だちとちょっと30分だけでも会うし、母親とはほぼ毎日電話でたわいもない会話をするし。普段の生活の中で、かなりリフレッシュできます。あとは家でマンガ読んだり。いくえみ綾さんがすごく好きで、結構たくさん持ってるんですが、ジャンル問わずいろんなものを読みます。
―公開中の映画「彼岸島」も松本光司さんのマンガが原作です。原作を読まれた上で演じたそうですね。
水川 原作のファンの方は、映画より先に物語に触れるわけですよね。なので原作があるものは先に読むようにしています。ファンの方にも納得してもらえるように、何か漫画の世界から持ってこれるものは持ってきて生かしていきたいと思って。
―演じた「冷」さんは、主人公たちが吸血鬼の島へ足を踏み入れるキーとなる女性です。
水川 最初は何を考えているか分からない面を前面に出して、でもそれだけでは終わらない、彼女自身の心の奥にある本当の思い、芯の強さを中盤あたりから見せていけたらいいなと思って、監督と相談しながらやっていきました。
―本作は映画「火山高」などを手掛けた韓国のキム・テギュンさんが監督です。初めて海外の監督と仕事をされて、どうでしたか。
水川 本当にアイデアがどんどん出てくるんです。1シーン、1カットごとに変わるし、5分たったらまた違うことを言うし、ほぼ全編そんな感じ。共演の石黒(英雄)君なんかは、全然セリフが変わってっちゃって「どうせ変わっちゃうから、覚えていかない」なんて言ってたくらいで(笑)。今までない経験で、新鮮で楽しかったです。いい刺激になりましたね、すごく。
―アクションシーンも刺激的でした。
水川 ワイヤアクションをしたんですけど、すごく楽しかったですね。高いところも平気なので。動きは、ダンスにも通じるものがあって、型がきれいに決まらないと、全然鋭さが出ないし、かっこよくならないんだなっていうのが分かりました。爆発で吹っ飛んだり転がったり、そういうアクションは「型」というより、体当たりの本番一発だったんですけど。
―仕事をする上で、大事にしたいもの、目指すものはありますか。
水川 何においても「当たり前」にならないようにしたいという思いがあります。なあなあにしないというか。特殊な仕事なんですが、言ったことを「当たり前のようにしてもらえる」とは思いたくない。
いろんな引き出しを持った、すごい女優さんになりたいとは思うけど、偉い女優さんになりたいとは思わない。「すごい」がどういうものかはまだ分からないので、これから見つけていきたいなと思ってます。
水川あさみ(みずかわ・あさみ)さんは1983年生まれ、大阪府出身。「ラスト・フレンズ」「33分探偵」などドラマに多数出演。ゴリラのキャラクターと共演する「ENEOS」CMではコミカルな表情も。今年は「彼岸島」「今度は愛妻家」「のだめカンタービレ最終楽章」と映画公開が続く。
=2010/01/17付 西日本新聞朝刊=