―デビュー25周年。音楽に加え、NHK大河ドラマへの出演、競馬の菊花賞では誘導馬に騎乗するなど話題豊富な1年でした。
吉川 やってることがとっちらかっているように見えるけど、根幹の部分はぶれてません。興味があることには何でも触れて、新しいことにトライし続けてます。
―今年、一番大きなトライは?
吉川 うーん、大河ドラマ「天地人」への出演ですかね。(紅白歌合戦でハプニングを起こした)NHKへの出入り禁止が解け、親孝行できましたから。織田信長という、共感する人物を演じられたのも大きいです。
―信長と相通じるもがある。
吉川 おこがましいけど、体制の中に真実はないと考え、保守的なものを良しとせず、常に新しい時代をつくる立ち位置が似ているのでは。ロックにも通じます。
―信長の乗馬シーンがきっかけで、菊花賞への「騎乗依頼」が来ました。
吉川 所属する乗馬クラブの人たちが、「前代未聞」と色めきたちました。それでものすごいことなんだ、と。実際の京都競馬場は広く美しく、感動しました。だけど馬に乗ったのはほんのわずか。いつか1周して、3コーナーの坂を経験してみたいですね。
―デビュー当初は女性のあこがれの的だったが、最近の仕事は男性も注目している。
吉川 コンサートも男性が4割。自分を曲げないところが、良いところでもあり、悪いところでもあります。そこに共感してもらえているのなら、うれしいですね。
―映画主演、紅白、武道館公演と、この25年で、やりたいことは一通りやったのでは。
吉川 まだまだ半分、いや4分の1もやれてないなぁ。理想と現実との溝はなかなか埋まりません。絶対にやりたいのは、映画でも音楽でもアメリカ中心に回っているシステムをひっくり返すこと。誰も考えたことのないやり方で、あっと言わせたい。
―宮城谷昌光さんの歴史小説を愛読しているとか。
吉川 大好きですね。あの人に、人生をだいぶん助けてもらってます。迷ったり悩んだりしたとき、著書に解決のヒントを見つけます。とにかくすごい人。宮城谷さんが「中国史に興味あるなら、この本を読んだ方がいいよ」と薦める本は、全部邦訳されてない。しかも常用漢字使ってないし…。
―12日公開の映画「仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド」にも、仮面ライダースカル役で出演します。平成のイケメンライダーを食ったのでは?
吉川 イケメンを頼りにしている男は食ったけど、って冗談です。まさか40歳を過ぎて変身ベルトを巻けるとは。幾つになっても、悪いやつらはぶった切らなくちゃ。
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吉川晃司(きっかわ・こうじ)さんは1965年生まれ、広島県出身。84年、「モニカ」でデビュー。以後、歌手や俳優として第一線で活躍する。1月16日には福岡市・天神の福岡市民会館でデビュー25周年記念ライブを行う。BEA=092(712)4221。
=2009/12/06付 西日本新聞朝刊=