─リリースされたばかりの9枚目のフルアルバム「FURUSATO」は、全14曲のうち約半数がシングルやタイアップ曲。聞き応えのある作品です。
北川 すごく自信のある作品です。昨年発売したアルバムが自分たちの大地を耕して一つずつ種を植えるというような作品で、そこから積み上げてたどり着いたアルバム、という気がします。
岩沢 昨年発表したシングル曲も入っていて、もうすでに懐かしいという感じがあります。「あの時一生懸命作ってきて良かったな」という、まさにアルバムを見ているような作品です。
─「FURUSATO」というタイトルはどのような思いで名付けましたか。
北川 有形も無形も含め、人の心にある故郷をイメージしました。音楽はその曲を聴くと大切な気持ちを取り戻したり、懐かしい気持ちをわき上がらせたりする故郷となり得るものだと思います。ちょっとおこがましいですけど、このアルバムが手に取ってくれた人の故郷になればうれしいですね。
─2曲目の「虹」はストリングスが重層的に入りダイナミックに展開する曲です。
北川 「虹」は本格的なアルバム制作に入って最初に手を付けた曲です。2人で合わせたときに「ゆずの代表曲になるな」という予感がして、セッションを重ねながら半年ほどかけて練りに練りました。僕らを次のステージに連れて行ってくれるのでは、という予感さえしています。
─2人の出身地である横浜市が今年開港150周年を迎え、収録曲「みらい」はそのテーマソングとなりました。
岩沢 依頼をいただけたことが本当にうれしくて光栄でした。それに応えるべく真剣に取り組まなければ、と緊張もしましたね。
北川 今回の故郷というキーワードを紡ぎ出してくれる大きなきっかけになりました。それがなければこのテーマにならなかったのでは、というほど大きな節目でしたね。
─お互い、曲ができたときはどのように知らせているんですか。
岩沢 突然iPodに入れられていることもあります。最初の段階ではまだどちらかの曲なんですが、スタジオでギターを入れて、歌って、ハモるという、ゆずエッセンスをどんどん入れて、ゆずの曲にしていきます。
─ゆずのデビュー以降、歌とギターで出てくるミュージシャンが増えたように感じるのですが、音楽シーンに与えた影響についてどう考えていますか。
北川 音楽を身近に感じてもらえるきっかけになったんじゃないでしょうか。モヒカンみたいなパンクバンドの人から「自分の音楽のルーツはゆずなんです」って言ってもらえることもあって、すごくうれしいですね。
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ゆずは横浜市出身の北川悠仁(きたがわ・ゆうじん、ギター&ボーカル)さんと岩沢厚治(いわさわ・こうじ、ギター&ボーカル)さんの2人組。1996年結成、翌年デビューした。共感を呼ぶ歌詞と美しいハーモニーで人気を集めている。7日に「FURUSATO」をリリース。11月から全国ツアーをスタートさせる。
=2009/10/11付 西日本新聞朝刊=