西日本新聞

日常と地続きの被写体 写真家 麻生 信二さん(24)

2011年06月26日 20:48
 北九州市の専門学校に通っていたころにフリーペーパーを作り始めた。1年半ほど、A4判の紙に手書きの文章とイラストを添え、毎月約300枚を刷って同市のレコード店などに置いた。これが表現の原点。フリーペーパーに載せるために写真を始め、やがてのめり込むように。

 高校時代はバンドでベースを弾いていたほどの音楽好き。自然とライブハウスで撮影するようになった。音と熱気が渦巻くようなライブの写真は、音楽への深い愛情が撮らせるのだろう。

 一方で風景や人物、モノを並べて作り込んだ写真も撮影する。「ライブの写真とは区別しています」。ライブはデジカメで、それ以外はフィルムで。独学で表現を模索する。

 自分の部屋にある荷物を並べた浜辺や身近な風景、そして音楽。日常と地続きの射程に被写体がある。「芸術を敷居の高いものにしたくない。あまりに突拍子のないものを作っても、違和感しか残らないと思うんです」

 福岡市南区の「旧大賀APスタジオ」で7月1―3日に開かれるグループ展に新作約20点を出品する。


=2011/06/26付 西日本新聞朝刊=

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