何げなく写された街のスナップのようだが、連作で見るとあるテーマが見えてくる。写真のどこかに街路樹や観葉植物が入っているのだ。「街にある木は人の手が加わっていて人工的なんですけれど、ちょっとした温かさを感じるんです」。無機質に見える街も個性的な「木の表情」に彩られていることに気付かされる。
福岡市の専門学校で写真を学んだ。撮影するときはゆっくり歩き、興味の赴くままにフラリと脇道に入る。そしてキョロキョロと「何か」を探す。それはまるで「迷子の目線」のようだという。木だけではなく動物など心の琴線に触れるものにレンズを向けるが、「やっぱり木が多いですね。ずっと撮り続けるんだと思います」。
9月2日まで、福岡市中央区大名の「アジア フォトグラファーズ ギャラリー」で個展を開催。「モノクロがしっくりする」とこれまではモノクロでの撮影を続けてきたが、今回初めてカラーの作品も展示。「作品はいろいろな見方があると思います。何かを感じてもらえれば」。同ギャラリー=092(986)0067。
=2010/08/29付 西日本新聞朝刊=