長い黒髪の少女が白い服を着てたたずんでいる。そんな少女を描いた絵が多い。
「ウソがないように描こうとすると、結局、自分に近いものしか描けない。描けないものを消していく消去法で今のような作風になってきた」
その少女を通じて自分の過去の体験を描いていくが、彼女が描くのは過去の「場面」の再現ではなく、過去の「気分」である。たたずむ少女は寂しそうでもあるが、悲嘆にくれているわけでもなく、かといって楽しそうにしているわけでもない。何とも言えない少女の気分が画面に表現されている。「楽しいころもいつか終わるのが分かっとうけん、寂しくもある。何かそういうときのことを思い出してかくことが多い」
子どものころから絵は好きだったが、大学の演劇サークルでダイレクトメールやチラシのデザインなどを担当し、あらためて絵画表現に目覚めた。「いろんな人たちの影響を受けながら、そうした周囲のおかげで“かかされた”と思える絵をかいていきたい」
31日まで、福岡市中央区警固1丁目のギャラリーLUMOで個展を開催中。
=2010/01/24付 西日本新聞朝刊=