彼女の個展は写真そのもの以上にその写真の大きさや配列などに気が配られている。現在、福岡市中央区大名のアジアフォトグラファーズギャラリーで開催中の個展も大小さまざまな写真がランダムな配列で並ぶ。
「撮影は作品全体が100としたら100分の1ぐらいしか占めていない。あとの大半は撮ったものをどう展示空間で表現するかに悩む。どれをどうプリントしてどう配列するかは展示空間や私のその時の気分で大きく変わる」
韓国出身。インドなどを放浪中に瞑想(めいそう)に興味を持った。その後に写真を始めるが、作品にも密教的な精神世界が反映されている。写真家としての名前もサンスクリット語のプレム(愛)、ダナイ(知恵)から取った。
今回の個展も「VALLEY OF WINDS」(風の谷)という題が付くが、撮影者がまさに風のような存在になっているかのごとく、撮影者側の存在感が希薄に感じられる写真が多い。アジア的な無の境地に近い。「被写体を尊重し、できるだけ自分の視線を薄くするように心掛けています」
個展は12月3日まで。
=2009/11/22付 西日本新聞朝刊=