にじんだパステルカラーに閃光(せんこう)のような黄色が散る。水彩画を思わせるが、化学繊維ビニロンにアクリル絵の具を置く独自の技法で「現代の水墨画」を表現する。
西南学院高を卒業後、多摩美大へ進学。「あまりにコンセプチュアル(概念的)な日本の現代美術」に違和感を覚えるなかで、埼玉県鶴ケ島市が所有していたパプアニューギニア美術のコレクションに出合った。「情緒に流されない緊張感に、これだ、と思ったんです」。現地で美術を学ぼうと2年間、パプアの大学に留学し、精霊信仰や自然との共生の生活に触れた。
帰国後、作風に変化が表れてきた。濃く鮮やかだった色調は、輪郭もおぼろげに。「ぼくたちが普段囲まれている、自然の愛やエネルギーは、きっとこんな形だろうと。ぼくはあくまでその受け手でありたい。ただ絵筆になり、よく磨かれたパイプでいたい」と話す。近年は、音楽とのコラボレーションも進めているという。
11月2―8日、福岡市・天神のギャラリー風=092(711)1510=で個展を開く。
=2009/10/11付 西日本新聞朝刊=