明るい色彩で詩情あふれる抽象画を描いている。もともと詩を書いていたため、ペンを絵筆に握り替えた今も言葉を紡ぐように心象を表現。シンプルな画面は、真っすぐに語りかけてくるようだ。
子どものころから詩を書き始め、詩集を出版したことも。しかし、親交のあった友人の自殺をきっかけに詩作を止めた。「引きこもっていた友人と手紙を通じて言葉を交わしていたのですが、それ以来自分の中で言葉を失い、詩が書けなくなりました」
それでも、表現への思いに駆られ、詩作を止めた3年後の2002年に抽象画を始めた。「一つの事象を抽出してクローズアップするところが、詩と似ているかもしれません」。作品は、生きることの喜びをうたったポジティブなメッセージ。「見た人が少しでも幸せな気持ちになってもらえれば」
小品を中心に描いてきたが、近年は比較的大きな作品も手掛けるようになった。12―18日に福岡市・天神のギャラリー風で開くグループ展「909展」には50号の作品を出品する予定。「いずれはまた詩を書いて、絵と一緒に発表したいですね」
=2009/10/04付 西日本新聞朝刊=