ふんわりとした髪のウエーブからのぞく真っ赤な唇。丸みのある足やヒップ。セクシュアルな縁取りをもって「女の視線から見た女の魅力的な部分」に焦点を当てる。リボンや鳥などをちりばめて。「小さいころ、女の子があこがれた物を今も描いているんです」。創作は自身の女性性から始まる。だから「描いた身体はなぜか自分と似ている」。
フェミニンな対象を好む一方で、制作手法は「野性的」。薄い木板を電動のこぎりで思うままに切り抜き、変形キャンバスを作る。それらに髪や首、胸元などの意味を与え、強い筆致で着色。組み合わせて作られた作品は伸び縮みし、空間を自在に彩るのだ。
九産大美術学科時代、イラストレーターとして活躍する一方、商業的視点と芸術性の間で揺れた。「どちらかに絞れ」という周囲の声への回答が「ただ好きなものを描く」。イラストの世界観を美術へ落とし込む試行錯誤の日々を行く。
今月、北九州市のデパートでファッションとアートのコラボレーションに初挑戦した。舞踊家との競作など新境地を広げている。10月16日から福岡市中央区那の津4丁目の「3号倉庫」で個展を開く。
=2009/09/27付 西日本新聞朝刊=