
県職労新聞の自ら書いた記事を見ながら、三池争議当時を振り返る橋本洋さん
三井三池炭鉱(福岡県大牟田市、荒尾市)を舞台に「総資本」対「総労働」が激突した三池争議から半世紀となる今年、大牟田市の市民団体「みんなの自主上映100人の会」が、争議や炭鉱労働者を描いた作品を、同市不知火町の「ひまわりホール」で上映する。同会代表の橋本洋さん(78)は「労働者の息遣いや時代のエネルギーを感じて、今を生きる力にしてほしい」と話す。
三池争議は、約1300人の指名解雇をめぐり三井鉱山と三池労組が1年近く激突した労働争議。1960年1月25日、三井鉱山が事業所閉鎖に踏み切ったことから、三池労組が無期限ストライキで対抗し全面対決に突入した。
86年に映画愛好家たちで設立した同会は、これまでに平和や戦争、じん肺問題などを考える社会派の映画を上映。「若い世代はほとんど争議のことを知らない。僕らはちゃんと伝えてきたのか」(橋本さん)と、2月に開いた世話人会で3、4、6、7、9月の計5回、記念上映することを決めた。
橋本さんは三池争議当時、福岡県職労の幹部として参加。同市内に構えた県職労本部で、その日の動きを書いた日刊ニュースを発行し、「三池闘争の性格を誤るな」などと訴えた。社宅で組合員を待つ家族には「全国からも応援に来ている。カンパもある。闘い抜こう」と励ました。
宮浦鉱近くのテントに泊まり込み、ヘルメットをかぶり、竹の棒を持ってピケ隊に参加したこともあったという。「50年の節目に三池争議や安保闘争を考えるきっかけにしたい」と語る。
各作品とも午後1時からと同3時半―4時からの2回上映。料金800円(高校生以下と障害者は500円)。
=2010/03/04付 西日本新聞朝刊=