
(C)2009 The Weinstein Company. All Rights Reserved.
フェデリコ・フェリーニの傑作「8 1/2」が、ブロードウェイミュージカルになりトニー賞を受賞するほどの完成度で大評判に。その名作がまた映画になって戻ってきた。フェリーニの作品に半歩進んだ解釈を加えた、華麗なるミュージカル映画が本作である。
1964年のイタリア。世界的な映画監督であるグイド・コンティーニは、新作のクランクインを前にしてスランプに陥ってしまう。思いつめた彼の脳裏に浮かぶのは、自分が愛してやまない多くの女性たちの姿だ。誰よりも愛する妻、すべてを忘れさせてくれる愛人、主演女優に、美人記者。ついには、男として目覚めさせてくれた娼婦に偉大なる母親まで。女性たちとの思い出とプレッシャーによって、グイドはいつしか幻想世界へと溺れていく。はたしてグイドはひとつの愛を選ぶことができるのか? そして映画は完成するのだろうか?
出演者の顔触れは絢爛豪華の一言だ。主演のダニエル・デイ=ルイスをはじめ、彼を取り巻く女たちにマリオン・コティヤールやペネロペ・クルス、ニコール・キッドマンなどオスカー俳優がズラリと並ぶ様は圧巻というしかない。フェリーニと「8 1/2」を愛する人ならば、すべての場面が懐かしく、大きな映画愛を感じることだろう。チネチッタはフェリーニが愛用した撮影所で、ロブ・マーシャル監督は、本作の多くの場面をここで撮影している。ラスト、監督が静かにつぶやく「アクション」の言葉は、フェリーニとイタリア映画へのオマージュに満ちていた。
(映画ライター・渡まち子)
監督:ロブ・マーシャル
出演:ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス
配給:角川映画、松竹
中洲大洋、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13、ユナイテッド・シネマ福岡などで3月19日(金)公開
▽公式サイト
http://nine-9.jp/