西日本新聞

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2010年04月07日掲載 福岡 / 哺乳類

盗難逃れた“年の差カップル” プレーリードッグ待望の2世 北九州市の到津の森公園「みんなで悲劇越えた」

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 北九州市小倉北区の動物公園「到津の森公園」でこの春、プレーリードッグのつがいに4匹の赤ちゃんが誕生した。母親は5歳のチップ、父親は2歳のバイオ。同園では昨年2月にプレーリードッグ5匹が盗まれる被害があったが、難を免れた4匹のうちの2匹だ。プレーリードッグは繊細な動物で、事件のストレスが心配されていた上、2匹は「年の差カップル」。園では繁殖をあきらめかけていただけに、関係者の喜びもひとしおだ。

 

 赤ちゃんは雄2匹、雌2匹で、2月23日に生まれた。出生時は体長3センチほどだったが、現在は15センチ前後に成長し、3月末から獣舎で公開している。来園者もほほえましい子育ての光景を観察できる。
 
 盗難事件は昨年2月25日に発生した。獣舎のガラスが割られ、飼育していたプレーリードッグ9匹のうち5匹が盗まれた。プレーリードッグは感染症予防法で輸入が禁止されており、国内では1匹数十万円で売買される。小倉北署は転売目的の窃盗事件とみて捜査しているが、犯人は見つかっていない。
 事件直後、残された4匹は人が近づくと隠れるなどおびえた状態で、園は公開を約1カ月見合わせた。プレーリードッグが妊娠できるのは3―5歳までとされ、チップの年齢では今年が最後のチャンスとなることから、今年1月の発情期にバイオとともに2匹を隔離。妊娠、出産に成功したという。
 
 担当飼育員の中上志保さん(33)は「神経質で怖がりだったバイオも子どもを守るしぐさを見せ、すっかり父親らしくなった。みんなで悲劇を乗り越えて、来園者にいい話題が提供できて良かった」と話している。
 
 同園では盗難事件の再発防止のため昨年7月に獣舎を新設、通報システムなどを整備している。

 
=2010/04/07付 西日本新聞夕刊=