2010年03月03日掲載 [長崎 / 哺乳類]
ツシマヤマネコの実態知って 佐世保市動植物園・専門飼育員 村山 友美さん 繁殖へ受け入れ準備着々
「数が減っている野生動物の実態を知らせたい」‐。2010年度から国の天然記念物ツシマヤマネコの飼育・繁殖に取り組む佐世保市亜熱帯動植物園(同市船越町)で、昨年11月から専門飼育員となった村山友美さん(25)が受け入れ準備を着々と進めている。
村山さんは、長崎大環境科学部卒業後、和歌山県のレジャー施設アドベンチャーワールドで2年間、ツシマヤマネコと同じ希少動物のジャイアントパンダの飼育・繁殖を担当。家庭の事情で出身地の佐世保市に戻ったが、動植物園がツシマヤマネコの飼育繁殖に乗り出すことを知り、採用試験に応募した。
「普通のネコと変わらない。でも、警戒してじっと見つめるヤマネコと目を合わせているうちにいとおしくなった」
ツシマヤマネコには特別の思いがある。大学3年のとき、研究の一環でツシマヤマネコについて調べ、対馬野生生物保護センター(対馬市)で行動観察をした。「名前しか知らなかった動物が実は人間の影響で減っている。何とかできないのか」。ツシマヤマネコと出合って、希少動物にかかわる仕事に就こうと決意したのだ。
昨年12月には、飼育繁殖に取り組む福岡市の動物園、1月には同センターで約1週間の研修を受けた。現場の担当職員について回り、餌の種類や与え方、獣舎の掃除、体調を崩したときの様子など学んだ。「希少動物を動植物園で死なせるわけにはいかない。貴重な経験になった」と飼育への自信をつけた。
動植物園敷地内の原生林を切り開いて造られた飼育舎(10頭分)は、水場や草木を設ける屋外飼育場を除く建物部分は完成している。
動植物園はこの春にも受け入れがかなうよう環境省と調整中で、村山さんはヤギやヒツジ、ウサギなどを飼育しながら、自宅で勉強を続ける。
「誰でもペットだとかわいくて世話をするけれど、野生の動物も同じように生きている。まずは来園者にそのことを知ってもらい、環境の大切さも伝えていきたい」
【写真】ヤギを世話する村山友美さん。「人間の影響で数が減る野生動物を知ってもらいたい」と呼び掛ける
=2010/03/03付 西日本新聞朝刊=


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